家族葬での供花はどうする?もし辞退する場合にやるべきこととは
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家族葬での供花はどうする?もし辞退する場合にやるべきこととは

2018年07月10日(火)4:44 PM

家族葬 供花

 

故人の生前の希望や、遺族の意向で「家族葬」を選ぶ人が増えています。家族や、近しい身内のみで行う葬儀で、これまでの形式にとらわれず小規模で、費用も抑えて行うことができます。

家族葬にする場合、基本的な流れは一般葬と変わりありません。祭壇や、会場内の飾りつけに関しては、弔問客を迎えないため、大々的に飾り付けをすることはなく、控えめになります。

今回は、家族葬を選んだ場合の供花をどのようにするか?また、供花の申し出を辞退する場合のマナーなどを説明します。

家族葬の供花とは?

そもそも供花(きょうか・くげ)とは、お葬式の祭壇や会場、棺の中にお花を供えることを言います。お悔みの気持ちを込め、きれいなお花を飾ることで霊を慰めます。キリスト教式などでお焼香の代わりに花を1本1本手向ける献花とは違い、飾り用としてのお花を意味します。

家族葬の場合も、遺族が供花を用意しますが、参列をお断りした方の中で香典の代わりに、と供花を申し出る人が多くなることがあります。その際も、お互いの負担にならないようにと、お断りすることも問題はありません。

基本的には、遺族が葬儀会社と相談し、供花を用意しますが、親類や、遠方のため参列できない人が送る場合もあります。以前は、2基を一対として送ることが一般的でしたが、供花料の相場が10,000円~20,000円(1基)ということもあり、送る側の負担も大きく、1基のみや、祭壇に飾ることができる盛り篭やアレンジメントなどに代わりつつあります。

ただ、一般の葬儀よりシンプルな形式になるので、寂しくならない程度に飾りつけすることは必要です。供花の申し出があった場合も、可能であれば受け付けて会場を華やかにして葬儀を営みましょう。供花とともに故人が大事にしていたものや、好きだった物をお供えとして飾れば、家族の間で思い出話も尽きません。

特に故人が、お花が大好きだった場合は、供花を増やしたり、祭壇を好きなお花で埋め尽くすこともできます。最近では、家族葬であれば割と自由に願いを聞き入れてくれる葬儀社も増えています。

大好きな家族と好きなものに囲まれて、静かに温かい葬儀を行える点も家族葬が選ばれる理由です。

供花をする際のマナーを知っておこう

一般葬と異なり、会場内の音楽や、飾りなど多少は自由に選択することができ、身内だけですのでちょっとした失礼があってもさほど問題にはならないでしょう。それでも最低限のマナーは守らなければいけません。

家族葬と言ってもプランが用意されていたり、葬儀会社にお願いすることには変わりありません。葬儀会社と相談し、どのような飾りにするか、お花の量や種類を決めます。その際、故人の好きな花の種類や色を選ぶことも可能ですが、やはり葬儀ですのであまりにもカラフルなものや、香りの強いもの、派手なものは控えたほうが良いでしょう。

また、基本的には、供花を持ち込むということはできませんが、庭に咲いている花を供えたい、故人が育てていた花を供えたいなどの理由であれば、葬儀会社の担当者に相談の上、供えることも可能です。

葬儀費用を抑えるために家族葬を選ぶ場合もありますが、やはり、お花を供えることは重要な意味がありますので、ある程度の供花はお願いしましょう。また、参列できない人から供花の申し出があった場合も、受け付けることで故人への弔いになります。その場合、葬儀会社へ相談、お願いしておきましょう。

遺言などで、家族葬を選択している場合は、供花や音楽についても希望を聞いておくとスムーズにすすめることができます。生前に相談したりプランを決めることができる葬儀会社もありますので、万が一の時のために、決めておけば残された家族の負担を少しでも減らすことができます。

供花を辞退するのは失礼にあたる?

家族葬を執り行う際には、家族や親近者のみの葬儀になるため、友人知人でも参列自体をお断りします。そのため、香典や供花に関してもお断りするのが一般的です。辞退することが特に失礼にあたることはありません。

故人の遺志であることを伝えれば、納得してくれるはずです。後日、改めての弔問をお願いし、参列してもらえないことへのお詫びをしましょう。

訃報連絡の際に、「家族葬にて執り行う」「弔問・弔電・香典・供花は辞退する」旨を記載するか、伝えておくとよいでしょう。また、対応などに手間を取られるのを避けるため、葬儀を終えてから、家族葬であったことを報告する場合も多くなっています。

この場合、すぐに知らせてもらえなかったと、怒らせてしまう場合もありますので、葬儀が終わり次第、なるべく早く家族葬を行ったことと事後報告についてのお詫びを伝えることが最善の方法です。

参列ができないのであれば、せめてお花だけでも、という強い申し出があった場合は、拒絶する理由はありませんので、受け付けるようにしましょう。その際、お礼を伝えることと、後日返礼品を送ることは忘れないようにします。

供花を送られた場合の返礼品は香典返しと一緒に送ることが一般的です。家族葬の場合は香典についても辞退することが多いため、供花の返礼品として49日後にお礼状と品物を合わせて送ります。

返礼品の金額の相場は3,000円程度が多く、お茶やお菓子などの消え物や、タオルなどの実用品が選ばれます。お礼状も添えて送るのが礼儀です。それまでにも電話などで一言お礼を伝えておく方がいいでしょう。

まとめ

家族葬は、そのあり方や参列者の範囲なども、基本的には故人や遺族の意向が強く反映されます。供花に関しても、花の種類や色も家族葬であれば一般の葬儀よりも選択肢は広がり、自由度も上がるでしょう。

ただ、家族葬であっても最低限のマナーやルールを守る必要は出てきます。故人を偲ぶということを一番の目的とし、思い出に残る葬儀にしたいものです。

家族葬ということで参列できない方の意向も汲み、まだ一般的ではない家族葬の説明をしっかりとし、対応すれば納得してくれるはずです。

また、家族葬を行う理由に、葬儀費用を抑えるという点もあります。香典や供花を受け取ることでそれに対するお返しが必要になり、負担になってしまっては家族葬にする意味がありません。供花は遺族が準備することを伝え、気持ちだけを受け取り、丁寧にお断りしましょう。



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