精進落としとは?料理や挨拶のマナーをチェック
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精進落としとは?料理や挨拶のマナーをチェック

2018年12月28日(金)10:36 AM

精進落とし イメージ葬儀や法要には、参列者に食事をふるまう精進落としが欠かせません。
葬儀社に相談して進めれば問題はありませんが、知識として頭に入れておきたいことでもあります。
今回は、精進落としについてマナーや準備のポイントを紹介したいと思います。

精進落としとはどんなもの?

元々は「親類に不幸がおき、四十九日の忌明けを区切りとして、精進料理から通常の食事に戻す儀式」を精進落としと呼んでいました。
しかし、このように精進料理を食べ続ける習慣は既に無くなっているため、精進落としが本来の意味で用いられることはほぼありません。
現代において精進落としとは、初七日法要の際に僧侶や世話役などをねぎらう食事そのものを示すように変化しています。
一般的に火葬場から戻った葬儀後に初七日の法要を行いますので、精進落としは葬儀の一環としての意味合いが強くなったと言えるでしょう。
最近の精進落としは「無事に葬儀を終えられたことに感謝し、喪主や遺族が僧侶や参列者をもてなす場」として認識されています。
さらに、故人への供養の意味も併せ持ちますから、遺族から勧められた参列者は、できる限り参加するのがマナーです。

葬儀後の精進落としに対して、お通夜に参列した人にお酒や料理をふるまうことを通夜振舞いと呼んでいます。
通夜振舞いは参列人数が不明確なこともあり、料理は大皿で出されるのが基本とされます。
精進落としの場合は参列者を事前に把握できるため、ゆっくりとした会食を行えるのが特徴になるでしょう。
精進落としでは和やかな雰囲気づくりを心がけながら、僧侶や世話役のほか、親族などと共に故人の思い出話をして過ごすことが大切です。

精進落としの流れ

ここでは精進落としの流れについて紹介します。
まず、僧侶や親族などの参列者を、精進落としの会場に案内します。
上座から僧侶、世話役、友人、親族の順に着席してもらい、喪主と遺族は下座に着席します。
席順も大切なマナーなので注意が必要です。
全員が席についたことを確認したら、位牌の前にお酒の入った盃を置き、喪主や親族代表者が開始の挨拶をします。
挨拶の後には、献杯を行う場合もあります。
喪主以外の人に献杯をしてもらう場合は、前もって献杯の発声をお願いする旨を伝えておきましょう。
宴席が開始されたら、喪主と遺族は一人ひとりの席を回ってお酌をし、お礼の言葉を述べていきます。
この時に、納骨式や法事の日程相談をしても良いでしょう。
通常、精進落としの時間は1時間から1時間半程度ですが、途中で退席しないのがマナーです。
どうしても途中で退席が必要な場合は、あらかじめ喪主に知らせておきましょう。

精進落としは食べ終わった人から随時散会といった場合も見られますが、喪主や親族代表者が終了の挨拶を行うのがほとんどです。
引き出物は会食中か弔問客が帰る前に手渡し、僧侶にはお布施を渡しましょう。

精進落としの料理はどうする?

精進落としの料理内容に細かい決まりは見られませんが、伊勢海老や鯛など祝いの食材を用いた料理は適していません。
季節の食材を使った料理や、食べやすさを優先した料理が比較的おすすめです。
弁当や寿司のほか、懐石料理などが主流になっています。
また、参列者の年齢層が広い場合は、年代にあわせた料理を揃えることも大切です。
アルコール類の用意も必須です。
故人のために陰膳を要するときにはそちらも欠かさずに準備してください。

精進落としのメニューに悩む場合は、仕出しサービスのお店に任せる方法もあります。
仕出しサービスのお店は、精進落とし用のメニューが予算に応じて用意されていることが多く、簡単に手配可能です。
しかし仕出しサービスは、ひとりずつ料理を用意する形が多いので、人数を把握した上で注文する必要があります。
食物アレルギーの有無、子供用・高齢者向けの食事はいくつ必要かなどにも気を配りましょう。
食物アレルギーに関しては当日の対応は難しいので、精進落としの出席確認を行う際にあらかじめ確かめておくと良いでしょう。

献杯や挨拶は誰が行う?

精進落とし開始の挨拶は、精進落としの会場で喪主もしくは親族代表者が行います。
挨拶の内容としては、葬儀でお世話になったことへのお礼や、葬儀を無事終えられたことへの感謝の気持ちを最初に伝えます。
骨迎えまでの心境や今後のことに言及し、挨拶の終わりに精進落としに触れ、献杯をする人を紹介します。
参列者は、喪主や代表者が挨拶の中で「お召し上がりいただきたいと存じます」などと言ったとしても、献杯を終えるまで食事に手をつけないのがマナーなので気を付けましょう。
挨拶に続いて行われる献杯ですが、そのまま喪主や親族代表者が行っても構いません。
喪主や親族代表者以外が行う場合は、献杯の前に自己紹介と手短に故人との思い出話を紹介するのが通例です。

献杯のマナーとしては「グラスを高く上げない」「グラスをあわせて音を立てない」「拍手しない」ことがあげられます。
唱和も静かに行うことを意識しましょう。
献杯と乾杯は違うことに要注意です。
精進落としの最後には、喪主または親族代表者がもう一度挨拶をして宴席が終わります。 終了時の挨拶においては出席者に再び感謝を表し、納骨式や法事のスケジュールなどを案内しましょう。

まとめ


火葬場から戻った葬儀後、故人を供養しつつ、会食の席で僧侶や参列者を喪主や遺族がもてなすことを精進落としと呼びます。
喪主や遺族は精進落としの開始と終わりに挨拶を行いますが、会食の最中も一人ひとりにお礼を述べて回るのが一般的です。
献杯は喪主や親族代表者以外が行うこともあり、その場合は喪主から事前に依頼しておく必要がありま



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