家族葬の参列辞退をお願いする時の失礼にならない断り方とは?
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家族葬の参列辞退をお願いする時の失礼にならない断り方とは?

2018年07月10日(火)5:31 PM

葬式イメージ

「できるだけひっそりと葬儀をあげてもらいたい」

そう願う人も増えてきており、また、遺族側がしめやかに送り出したいなどという考え方から“家族葬”を希望し、実際に執り行う人が増えています。

実際に家族葬という形で葬儀を行おうとする際に頭を悩ませるのが、参列者の選別です。さまざまなことを考慮しながら決めていきますが、家族葬であることを考えれば、家族以外には参列や弔問の辞退を伝えるのが一般的となっています。

こうしたことも含め、家族葬の参列の辞退に問題はないのかや、もし辞退するのであればそれを伝える手段、つまり断り方などについてまとめていきましょう。家族葬を行う際には参考にし、できるだけ故人や遺族の意向が反映される形で葬儀を執り行ってもらいたいものです。

家族葬の参列範囲はどれくらいまでが普通?

家族葬の参列の辞退に関する話の前に、家族葬の参列範囲に関して考えてみましょう。これを知らなければ、誰に対して弔問の断りを入れればいいのかが見えてはきません。

“家族葬”と表現するくらいですから、基本的には血の繋がりの濃い人たちや、そうした人たちとの関係が強い人たちのみで執り行うことになるはずです。血の繋がりのある人たちとは、故人の親や祖父母、兄弟や姉妹、そして子供たちや孫たちです。

もちろん故人が長生きした場合にはひ孫や玄孫もいるかもしれませんから、そうした人たちも通常は家族葬の参列の範囲に含まれます。言うまでもありませんが、血の繋がりはなくとも、故人に夫や妻がいれば参列範囲に含まれます。おそらく喪主として役割を果たすことになるでしょう。

血の繋がりのある人たちとの関係が強い人たちというのは、例えば故人の子供の夫や妻などのことです。兄弟や姉妹が参列する場合、その人たちに夫や妻や子供などがいた場合には、家族葬の参列の範囲に含めるのが一般的です。

ただ、あまり参列範囲を広げてしまうと家族葬の意味が次第に薄れてきてしまうため、故人の兄弟や姉妹を呼ばないケースや、兄弟姉妹は参列を認めるけれども、その人たちの配偶者や子供までは認めないケースも往々にしてあるでしょう。

家族葬の参列範囲は、何名程度の規模で執り行われるのかによって異なってきます。それなりの人数になっても問題はないということであれば、故人のいとこや叔父叔母といった人たちが参列するケースも出てくるはずです。

家族葬と表現した場合には、呼んでもこの程度まででしょう。あとは生前お世話になった人や友人などに特別に参列してもらうことも考えられます。仕事関係者ももちろんこの中に含まれるでしょうが、やはり家族葬ということを考えれば、通常はそこまで範囲を広げずに執り行われることになるはずです。

また、逆に生前親しかった故人の家族葬に参列するかどうかに関してですが、もし遺族から声がかからなければ、葬儀の日時や場所等を把握していたとしても、参列は避けるべきです。家族葬にしたことを考えれば、できるだけ身近な範囲内で葬儀を行いたいという遺族の意向に配慮し、後日の挨拶にとどめておくのがマナーとなるでしょう。

家族葬の参列辞退のお願いは失礼ではない?その断り方とは

家族葬を行うことを決定したあと、図らずとも周囲に知れたり、連絡しなければならない人も出てきます。その場合、参列を辞退してもらう旨を伝えますが、中には理解されない方や、受け入れない方もいるかもしれません。

家族葬に参列してもらうこと自体を断ることに関しては、特に失礼にはあたりません。家族のみで送り出してあげたいと考えることも普通ですし、そのような内容を伝えられれば、友人や知人や仕事関係者などは故人や家族などの意向を汲み取り、参列しないのがマナーでありルールとなっています。

特に問題はありませんから、家族葬への参列を断ることに抵抗を感じる必要はないでしょう。ただし、家族葬を行う際には、慎重に参列者を決定しなければいけません。家族葬とは言っても家族のみしか呼んではいけない決まりはありませんし、故人との繋がりが強ければ血の繋がりはなくても参列してもらうべきケースが出てくるはずです。

ただ、その場合にはしっかりと線引きをしていなければ、「あの人は呼ばれたのに、なぜ自分は呼ばれなかったんだ」とトラブルに発展してしまう可能性も出てきます。そうなれば遺恨を残し、なんともスッキリとしない葬儀になってしまうため、どこから参列をお断りするのかを丁寧に考える必要が出てくるでしょう。

また、参列してもらう人の範囲を決定したら、それ以外の人たちにはできるだけ明確に丁寧に参列を断らなければいけません。少し心苦しいかもしれませんが、はっきりとその旨を伝えることを忘れないようにしてください。

書面で構いませんが、「家族葬という形になるので、弔問や香典は辞退します」という内容を丁寧に伝えるようにしましょう。「葬儀への参列は遠慮致します」という表現でも構いませんが、大事なのは「家族葬であること」を伝える点と、明確に「参列等は辞退する」と伝える点です。

「故人の遺志により」という部分を強調すると、相手に対してもあまり失礼な印象を与えず、故人や遺族の考えに配慮した行動を取ってくれるのではないでしょうか。

まとめ

葬儀というものは、何度も執り行うものではありません。ですから、こうしたことがあるたびに頭を悩ませることが出てきます。しかし、大事なのは故人と遺族の気持ちですから、それを中心に物事を進めることには何ら問題はありません。

家族葬を選択することもそうですし、葬儀に参列してもらう人たちの範囲を決定することもそうです。葬儀への参列や香典を辞退することにももちろん問題はなく、それがベストだと考えれば、丁寧な断り方は必要にはなりますが、あまり躊躇する必要はないでしょう。

実際には葬儀の準備にゆっくりと時間をかけることも難しいため、丁寧さは意識しつつも、できるだけ早めの決断も必要になってきます。家族でしっかりと相談しながら準備を進めるようにしてください。



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