出棺とは?挨拶やマナーを知りたい
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出棺とは?挨拶やマナーを知りたい

2019年05月17日(金)1:50 PM

葬儀が終わった後は霊柩車で出棺する儀式が行われますが、出棺する時に親族・参列者として失礼のないように心がけたいものです。
出棺時の手順やマナーと聞いてもピンとこない場合は、どんな挨拶やマナーがあるか知っておきましょう。

出棺とは何をするの?行う事とマナーは?

告別式が終わった後に火葬場に向かうのを見送るための儀式を、一般的に出棺と言います。
地域や年齢の高い方によっては、出棺のことを野辺送りと呼んでいます。

出棺の儀は喪主・葬儀社・地域によって形は様々で、祭壇の花や故人の愛用品を棺に入れたり、手紙などを副葬品に入れることもあります。
地域によってはお団子や枕飯と呼ばれる物を入れるので、事前に聞いておくといいでしょう。

出棺の儀はお別れの儀と呼ぶ場合もあり、故人の好きだった音楽などを流して、ゆっくり時間をかけることもあります。
喪主や遺族がお別れの儀を行う間は、他の参列者は室外で待ちましょう。
出棺までお見送りするのが参列者のマナーです。

最後の別れは喪主・親族と参列者でマナーが違い、喪主・参列者は故人に近い人からお花を飾るので、喪主・喪主の配偶者・親兄弟・子供の順となります。
この順番も重要視される地域があるので、注意が必要です。

棺を寝台車に運ぶ時は、運び出す時も乗せる時も、足側が先に来るようにしてください。
「故人が家に帰ってこないように」という意味がこめられています。
出棺の際は喪主が位牌を持ち、喪主の次につながりが深い親族が遺影を持つのが一般的です。

棺を寝台車に納めた後は、喪主または代表者が参列者に対して挨拶を行い、終わり次第火葬場へ出発します。

出棺の時に知っておきたい小さいけれど大切なマナー

納棺から出棺までは流れで行われているように見えますが、一つ一つに小さなマナーと配慮があります。

・遺族はなるべく棺の近くにいるようにする
・喪主の挨拶はなるべく簡潔にする
・出棺の儀式の時は礼装で
・出棺の儀式はなるべく参加する
・一礼と合掌を行う
・霊柩車が見えなくなった途端に大声や笑い声を出さない

納棺から出棺までに行われる儀式は、遺族が先導して行うようになっています。
葬儀社から儀式を行う時に促してくれますが、なるべくすぐに行動できるように、遺族は棺の近くにいてください。

出棺時の挨拶をする時に故人との思い出や、闘病生活の話をする喪主もいますが、なるべく簡潔に済ませるのがマナーです。
出棺の儀式は外で行われるので、季節によってはコートを着ています。
遺族がお別れの儀を行っている間は待機中なので問題ありませんが、出棺の儀式の時だけはコートを脱いで礼装で見送りましょう。
出棺される時はコートを手で持ち、棺のほうを向くのがマナーです。

霊柩車が見えなくなったと同時に他人と話し始める人がいますが、この行動は失礼にあたります。
出棺の儀に限らず葬儀は故人を偲ぶ場であるため、参列者は遺族への配慮を意識するのがマナーです。

出棺の挨拶をする時に気を付けたいこと

出棺時の挨拶は基本的に喪主が行うと言われていますが、落ち着きのある人・人前で話すことが上手な人が代表者になることもできます。
喪主・代表者のどちらも気を付けたいのは、出棺時の挨拶内容と宗派毎の決まりです。
出棺の挨拶では以下のことを簡潔にまとめます。

・会葬へのお礼
・生前のよしみに対する感謝
・遺族への配慮・よしみ・支援のお願い

以上のことを文章にまとめる場合は、一般的に200文字から300文字が良いとされ、時間で言うと1分から2分ほどです。
文字数や時間はお見送りをしてくれる会葬者への配慮になるので、手短に済ませます。
故人を偲ぶ気持ちが強すぎると挨拶が長くなってしまいがちですが、会葬者は屋外で長時間立っていることになるので、短くまとめるのがマナーになります。

挨拶の時は遺族は会葬者に向いて並び、挨拶をする喪主または代表者・遺影を持つ親族の順に並ぶのが一般的です。
気持ちの整理がつかなかったり、葬儀の準備に追われて挨拶文がまとまらない時は、葬儀社に必ず相談してください。
葬儀社も遺族の気持ちに配慮しているので、手配してくれます。

出棺の時の服装と持ち物

出棺に参列する時は一般的に喪服で参列しますが、この時にコートを着ていても問題ありません。
ただし派手なコートや装飾が多いコートは避けておかないと、非常識だと思われます。
喪服・平服と同じく靴・時計・アクセサリーなどの派手な物は常識外ですが、出棺の時は傘の柄にも注意が必要です。

出棺の儀は屋外で行われるので、雨が降っていることもあります。
傘の柄は人によっては黒や紺色などの地味な色を持っていないこともあるので、地味な色を一つは用意しておいてください。
傘も葬儀社に相談すれば貸してもらえることがあるので、用意できていない場合は相談してみましょう。

訃報はいつ訪れるかわからないので、マナーや礼法を調べる時間がないこともあります。
葬儀・告別式は重視する人は多くみられますが、出棺も故人をお見送りする上でとても大切な儀式です。
前日になって慌ててマナーを調べるよりも、事前にマナーを身に着けておき、心をこめて故人をお見送りしましょう。



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