家族葬に香典は必要!?金額の相場はどれくらいなのかを知っておこう!
ホーム > 家族葬に香典は必要!?金額の相場はどれくらいなのかを知っておこう!

家族葬に香典は必要!?金額の相場はどれくらいなのかを知っておこう!

2018年07月10日(火)5:21 PM

家族葬 香典

 

大々的な葬式を行わず、亡くなられた方の家族や、ごくごく近い人たちのみで行われる家族葬。これを行う人たちが増えてきました。故人が生前家族葬を望んでいたケースもあるでしょうし、遺族の方たちがあらゆる状況を考慮した上で家族葬を選択するケースもあるでしょう。

いずれにしても増えてきている家族葬ですが、参列者にとって頭を悩ませるのが、香典についてです。少人数で行うとは言っても葬儀であることに変わりはありませんから、香典を持っていかないわけにはいかないと考えるのが普通の感覚でしょう。しかし一方で、家族葬の場合には遺族から香典の受け取りを断られるケースも増えてきています。

ここでは、家族葬の香典の必要性などに関して解説していきます。合わせて、もし渡す場合にはどのくらいの金額を用意すべきかなどについても触れていくので参考にしてください。

家族葬の香典は参列時に必要?

家族葬は、その名の通り、基本的には家族のみで行われる葬儀を指しています。しかし、家族葬と表現しているにもかかわらず、故人ととりわけ仲のよかった友人や知人などは、例え血縁関係がなくても、その葬儀に呼ばれることも少なくありません。

通常の葬儀であれば、当たり前のように用意し渡すことになる香典ですが、家族葬に参列する際には、この香典は必要ではないケースも増えてきています。

そもそも、家族葬を選択した遺族は、香典を辞退するケースが多くなっています。もし故人の家族などから連絡を受け、香典に関して受け取る意思がないことが明確にされている場合には、わざわざ香典を用意し持っていく必要はありません。それが遺族の意思であると受け取り、香典を持っていくことは控えておきましょう。

家族葬を選択している理由に、葬儀を盛大に行うことの煩わしさもあるようです。参列者が多くなれば、それだけ手間もかかりますし費用もかかります。香典を受け取ればそれに対してのお返しをする必要も生じ、かえって負担が大きくなることも少なくありません。

そうした事態を回避するために家族葬を選択する人たちも増えてきており、そのため、敢えて香典を辞退する場合があるのです。家族葬を選択した理由が必ずそうであるとは限りませんが、その可能性も最大限考慮すべきでしょう。

もし、「今回は家族葬で」と連絡を受けたら、香典は基本的には必要はないと思っておいて問題ありません。むしろ、家族葬の場合には香典は渡さないことも徐々にマナー化してきています。マナーを重視するという意味においても、やはり香典は不要であると考えておくべきでしょう。

ただ、そうは言っても、遺族の方々から香典について何も言われなければ、やはり不安になってしまうはず。その場合、念のため香典を用意しておきましょう。実際に葬儀場についた際、受付で香典を受け取る体制が整っているようであれば、その場で香典を出し、渡すようにしてください。その準備さえしておけば、不安なく葬儀へと参列することができるはずです。

あるいは、友人や、近所の人で同じ家族葬に招かれている人がいれば、その人と相談しながら、香典の扱いに関して決めてもいいのかもしれません。

香典の金額はどれくらいが相場なの?

家族葬に参列する際には、基本的には香典は必要ないのですが、遺族側から特別な断りもなく、また、不安であれば準備しましょう。用意しておけば安心ですし、もし受け取りを断られた場合は、しまっておけば問題ありません。

いざ、香典を用意しようと思った時に頭を悩ませるのが、その金額です。これは一般的な葬儀と同様で、亡くなられた方との距離や関係によって異なってきます。家族葬の場合、参列するのは、ほぼ血縁関係にある人たちのはず。故人と親子関係にあったり兄弟関係にあったり、あるいは親戚であったりするでしょう。

まず、親の葬儀の香典ですが、子供でも喪主を務めず、喪主が香典の受け取りを拒否していない場合には、香典を包む必要が生じます。この時の香典の相場は、3万円から10万円ほどとなっています。金額に少々幅があるのは、香典を用意する参列者の年齢によって相場が変わってくるためです。

20代半ばまでであれば、3万円程度でも問題はないでしょう。30歳前後になるとこれが5万円ほどとなり、30代後半以降であれば10万円程度を包むのが一般的な相場となっています。

兄弟や姉妹の葬儀が行われる場合は、親よりも少し金額の相場は下がるものの、3万円から5万円は用意すべきでしょう。兄弟や姉妹に配偶者がおり、そうした人たちの家族葬に参列する場合にも、同程度の金額を用意するのがマナーとなっています。

祖父母の葬儀へ参列する場会、香典の金額相場は1万円から3万円ですが、人によっては祖父母にとてもお世話になっているケースもあるため、特にそのような気持ちがあるのであれば、さらに多くのお金を包んでもいいのかもしれません。

叔父や叔母、いとこや、おいやめいなどが亡くなった際に家族葬が行われるのであれば、これも祖父母と同様に1万円から3万円程度が相場となるでしょう。また、自分の子供が嫁いだ先のご家族が亡くなった場合も、同様の金額が一般的な相場となっています。

生前お世話になったり、逆にお世話をした場合には、血縁関係がなくても遺族から家族葬の案内が届くかもしれません。特段香典の辞退などに触れられておらず、故人とも血縁関係などがない場合には、3千円から1万円程度が相場と考えておいて問題ないでしょう。

親の葬儀は、香典以外も年齢によって上下すると考えておいてください。また、香典は明確な金額が決まっているわけではないものの、一般的な相場から大きくズレないように注意することも求められます。

ざっと香典の金額の相場をまとめてみましたが、これらはあくまでも相場です。あとは、故人とどのような関係性にあったのかで金額が変わってきます。

多ければいいというわけではありませんが、家族葬であることを考慮して少なく包めばいいというわけでもありません。ここを勘違いせず、最低でも相場の金額は包むように心がけましょう。

香典を辞退している場合もある

ここまで家族葬に参列する際の香典の必要性と、その金額相場に関して説明してきましたが、その中でしばしば「香典の辞退」という表現を用いました。

家族葬をわざわざ営む場合、遺族が香典を受け取りたくないと考えている可能性もあります。上で少し触れていますが、香典返しなどの煩わしさや、香典を受け取ることは現金を受け取ることですから、それに少なからず抵抗感があるために、敢えて近親者のみで執り行う家族葬を選択しているケースも少なくないのです。

その意図を明確に参列者に伝えるために、案内に香典の辞退の旨が記載されている場合もあります。参列者からすれば、この意思表示はとてもありがたいでしょう。お金を用意する必要がないという嬉しさではなく、香典を持っていけばいいのかどうかが明確になるという意味で、非常に助かるはずです。

また、家族葬が行われた後で、実は生前お世話になった人が亡くなったという話を聞くこともあるかもしれません。この場合、葬儀は既に終わっているものの、お世話になった故人を偲んで香典を持ち遺族のもとを訪れることを考える人も出てくるでしょう。

遺族のもとへと行き、例えばお線香をあげたり仏壇に手を合わせたりなどするのは構いませんが、家族葬を行う際に香典を辞退していたのであれば、葬儀後に遺族を訪ねる場合も、香典を持っていく必要はありません。香典を辞退していたかどうかわからない時は、葬儀に参列した知り合いがいれば相談してみるといいでしょう。

香典を辞退していたからといって、手ぶらで行くのは少し抵抗もあるはず。家族葬に参列する際には特別何かを持って行く必要はありませんが、葬儀後に遺族を訪ねるのであれば、お菓子やお花程度は持っていくようにしてください。

お菓子やお花でも遺族に気を遣わせてしまうことがあるので、お返しは必要ないということを明確に伝えるようにしましょう。

香典を渡すときのマナーを知っておこう

香典を持参する場合、受付ではマナーを守った上で香典を渡すようにしてください。香典は“ふくさ”に包むのが基本でありマナーです。間違ってもポケットやバッグからそのまま出すことがないようにしましょう。

受付でふくさから香典袋を取り出しますが、「この度は、御愁傷様です」と声をかけ、宛名が受付の人から読める向きで香典袋を渡します。この際、「御霊前にお供えください」などと言葉を添えると、よりスマートになるでしょう。

当たり前のことですが、香典袋の向きを間違えないようにしなければいけません。これを間違えてしまえばマナー違反となるので、事前に向き等をチェックしてから取り出すようにしてください。

香典袋は不祝儀袋ともいい、それには複数の種類が存在しています。中に入れる金額によって、この種類を選びましょう。基本的に、低い金額の際には簡素な不祝儀袋を、金額が高いのであれば印刷ではなく実際に水引が付いているものを用意するのがマナーです。

また、香典袋の表には「御霊前」などの言葉を書きますが、この書き方は故人の宗教などによっても異なってきます。家族葬の場合には事前に確認もしやすいでしょうが、もしわからなければ「御霊前」と書いておけば問題ありません。

ちなみに、香典として渡すお札は、新札は避けます。これも重要なマナーの一つです。急な不幸の知らせで新しいお札を用意できなかった、という意味を持たせるために、このようなマナーが存在しています。どうしても新札しかない場合は、折り目を付けてから封筒に入れるようにしましょう。

細かいことではありますが、こうした香典に関するマナーを知った上で用意し、渡すようにしましょう。

まとめ

一般的な葬儀とは、規模も行う側の意識も少し異なってくる家族葬。だからこそ香典の扱いに関して迷ってしまうことも出てきますが、そこまで深く考える必要はありません。

家族葬の場合には、遺族の方から香典を辞退することが多いですし、もしそのような意思表示がなくても、香典を渡す必要は基本的にはありません。心配であれば、一応用意しておくことで、その不安も解消することができるでしょう。

もし香典を渡す場合には、マナーをしっかりと守ることが重要です。これさえ心がければ、遺族に不快な思いをさせてしまうこともないはずです。重要なのは気持ちです。故人に対して偲んだり遺族を労わる気持ちを持っていることが何よりも大切なのです。それらを意識しながら葬儀へと参列することで、十分責任は果たせるはずです。



«   |   »