家族葬の通夜に参列する場合に服装の基準やマナーってあるの?
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家族葬の通夜に参列する場合に服装の基準やマナーってあるの?

2018年06月15日(金)5:48 PM


親族やごく親しい友人だけが参加する、家族葬をおこなう人が増えてきています。基本的な葬儀の流れや、ルールなどは一般葬と家族葬で大きな差はありません。しかし、家族葬だからこそ気をつけなければいけないこともあります。

家族葬の通夜に参列する場合の、服装の基準やマナーについて見ていきます。

家族葬で行われる通夜に参列する前に知っておきたいこととは?

通夜は、一般的に告別式がおこなわれる前日の夜にあります。通夜には、夜を通して故人の近くに集い、邪霊が入り込むのを防ぐ意味があり、本来は故人とごく近しい人だけが参列するものでした。

しかし、現在では、親族のほかにも、友人、知人、会社関係の人なども参列するのが一般的となっていて、告別式に参列できない場合、通夜で最後のお別れをするという認識に変わってきています。

家族葬は、形式にとらわれずに、故人や家族の意思を尊重した、比較的自由な形式でおこなわれる式となりますが、通夜に対する考え方は一般葬と同じく、告別式の前夜におこなわれることがほとんどです。決まりやルールは特にありませんが、家族葬では、通夜には家族だけが参列するという場合も多くなっています。

また、家族の負担を少なくしたい、費用を安く抑えたい、参列者の都合がつかないといった理由で、家族葬では通夜をしないという人もいます。故人と家族が通夜をしなくても良いという考えである場合は、必ずしなければならないという決まりはありませんので、自由に選択ができます。

家族葬でおこなわれる通夜の基本的な流れは、一般葬と大きな違いはありません。仏式の場合では、参列者が会場に着席し、僧侶が入場、読経、参列者による焼香となります。通常の通夜で、参列者が多いと焼香にも時間がかかりますが、家族葬では人数が少ないので早く終了します。また、多くの人が訪れる一般葬では、焼香を受け付ける時間も22時頃までと、長くとっていることがほとんどです。

通夜での服装は礼服が基本!

通夜に参列する時の服装は、一般葬でも家族葬でも礼服が基本です。通夜には、訃報を聞きつけて急いで駆けつけた、という意味合いもありますが、どうしてもという場合でなければ、男性なら黒のスーツ、女性は黒のワンピースやセットアップを着用します。

通常のスーツではなく、礼服を着るようにしましょう。女性は、肌の露出はなるべく控えるようにして、夏場でも五分袖まであるものが望ましいとされています。

男女とも、光沢のある素材や、派手な色のアクセサリーは身につけないのがルールとなっています。ベルト、ストッキング、ネクタイなどの小物も黒に統一しましょう。女性のアクセサリーは基本的につけないようにしますが、結婚指輪はしていても大丈夫です。また、真珠には涙の意味があるので悲しい場面でも、つけることができます。しかし、2連のネックレスには、不幸が重なるという意味があるので避けましょう。必ず1連のものを選ぶようにしてください。

カバンは黒であれば問題ありませんが、服と同じように光沢のある素材のものや、動物の革を使ったもの、ショルダーバッグやリュックサックは避けた方がよいでしょう。女性は、髪が長ければ清潔感が出るように、ひとつにまとめておきます。派手な髪色もなるべく避けたほうが良いです。

子供と一緒に参列する場合ですが、学生であれば制服を着ることになります。制服がない児童では、白いシャツに黒いジャケットなどを着用しましょう。無地のもので、白、黒、グレーなどの色ならそれほど気にすることがありませんが、派手な色は避けておきます。乳児も、できれば白や黒のものが良いですが、派手なものでなければ問題ありません。

故人や家族の意向で、平服で参列してほしいと希望があった場合には、礼服でなくても良いですが、やはり派手な色などは避けて、黒や白、グレーの服を着るほうが無難です。どのような服装が良いのか迷ったら、礼服を着て参列するようにしましょう。また、分からない時には、家族に相談するのも良い方法です。

家族葬の通夜のマナーを知っておこう

家族葬の通夜でも、知っておきたいマナーがありますので、確認しておきましょう。まず、家族葬の通夜に参加するべきか迷ってしまうこともあります。基本的には、家族から参列のお願いがあった時のみ参列をします。

家族葬では、親族だけ、もしくは同居の家族だけの参列となることもあります。予定していた家族以外の参列は、式をおこなう際に負担になってしまうこともあるので、案内がないのに参列することは避けましょう。

訃報の連絡で、家族葬である旨が記載されていて、「不要(遠慮する、お断りする)」と書かれていた場合と、「葬儀場や日に関する情報が一切ない」場合には参列しないのがルールとなっています。もし、どうしてもお世話になった故人に、お焼香をあげたいという場合には、葬儀が終わった後に、訪問したい意思を家族に伝えるようにしましょう。

訃報に、葬儀会場や日時が記載されていて、特に辞退を促すような文章がない場合には、参列しても構いません。もし、不安な時には家族に連絡をして、参列しても問題ないのか聞くようにしますが、忙しい家族の負担になりそうなら、葬儀社や斎場に近親者以外の参列も受け付けているか聞くのが良いでしょう。

家族葬の通夜では、基本的に香典は送らないものとなっています。また、供花も同じで、受け取りを辞退していることがほとんどです。香典や供花は、受け取るとお返しを送らなければならずに、家族にとっては負担になってしまいます。通夜の案内状に、香典を辞退しますと明記されていることもありますので、確認してみましょう。

香典を送る場合の金額は、故人との関係性や、年齢によっても変わりますが、知人・友人として参列するなら、5,000円~10,000円程度であることが多くなっています。金額は、あくまでも目安で、故人との関係によっては、これ以上包んでも問題はありません。

一般葬の通夜では、通夜ぶるまいと呼ばれる食事の用意がしてあることもありますが、家族葬の場合にはないこともあります。家族の負担にならないように、長居せずに喪主に一言声をかけてから帰宅します。もし、食事の誘いがあれば、故人とのお別れを皆で偲びたいという家族の気持ちを大切にして、遠慮せずに参加するようにしましょう。

まとめ

家族葬の通夜について、マナーや服装の基準について見てきました。一般葬と家族葬で、基本的なマナーやルールに大きな差はありませんが、家族葬の通夜では香典を辞退することが多くなっていますので、注意しましょう。また、参列は基本的に親族のみとなっていますので、案内がないのに参列することも避けましょう。

家族葬は、故人や家族の思いを大切にしています。その気持ちを尊重して、マナーを守り、故人を偲ぶようにしましょう。



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