お清め塩の正しい使い方と葬儀後のやり方とは
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お清め塩の正しい使い方と葬儀後のやり方とは

2019年01月31日(木)10:25 PM

清め塩 イメージ葬儀へ参列して配られた「お清め塩」の使い方に戸惑ったことはありませんか?何度か参列した経験があっても、葬儀が終わるたびに「正しくお清め塩を使えているかな?」と不安な方もいるでしょう。

ここでは、お清め塩の意味、正しい使い方、清め塩がない場合の対策を紹介します。

お清めの塩とは?

葬儀に参列するということは、故人の死に触れるということでもあります。昔から、神道では死は「穢れ」として捉えられています。葬儀の場から持ち去ってしまった穢れを祓うために、お清めの塩が使われるのです。

お清めの塩で祓うのは決して故人の霊ではなく、故人の死に寄り付いてきた邪気、死を招いた邪気のことです。

一般的には、会葬礼状、香典返しに挟まれているものがお清め塩にあたりますが、規模の大きな葬儀だと、お清め塩と同じ意味で葬儀場の出口に塩がまかれていることもあります。

清め塩の正しい使い方

盛り塩や相撲での土俵への塩まきなど、意外と塩で邪気を祓うという考え方は身近にありますが、葬儀で配られた清め塩にも正しい使い方があります。足元に軽くふりかけるだけという使い方もありますが、清め塩の正しい使い方は次のとおりです。

①手を洗う
事前に手を洗ったほうがより良いとされていますが、現在は省略されることが多いです。

②胸→背中(肩)→足元の順番で、清め塩をかける
清め塩をつまんで、順番にふりかけます。血の流れに沿って全身を巡っている邪気を払うという考えから、清め塩をふりかける順番は実際の血の流れである「胸→背中→足元」となっています。

「塩の量が多いから、効果も高い」というわけではないので、ふりかける塩はひとつまみでかまいません。

③服についた塩を手で払う
体に振りかけた塩には、邪気がとりついています。服についた塩をしっかりと手で払い、邪気も一緒に落とします。

④足元の塩を踏む
体から落として足元に散った塩を最後に足で踏み、邪気を断ち切ります。

清め塩の正しい使い方は以上です。

葬儀での「お清め」の習慣はいつから?

葬儀での「お清め」という習慣は、古くから存在しています。古記事には「禊祓(みそぎはらい)」について記されています。これは、イザナギのみことが黄泉の国で妻の腐敗した姿を見た後に、海水で自らの体を清めた行動のことです。この記載を参考に、塩で体を清めるという習慣が生まれ、現代まで続いています。

もともとは神道で用いられた儀式であり、日本では仏教や浄土真宗などさまざまな宗派があります。中には「死は穢れ」という考え方を持っていない宗派も多く、葬儀後にお清め塩を配られない、使わないというケースも珍しくありません。

葬儀から帰宅後の清め塩のやり方

上で紹介した「清め塩の正しい使い方」を踏まえて、実際に葬儀から帰宅した後の清め塩のやり方を説明します。

清め塩は自宅に邪気を持ち込まないための儀式なので、玄関をまたぐ前に行う必要があります。もし自宅に家族がいるなら玄関前まで出てきてもらい、家族に胸→背中→足元の順番に塩をかけてもらいます。あとは自分で服についた塩を手で払い、足元の塩を踏めば儀式は終わりです。

自分以外の人に塩をふりかけてもらうのが望ましいですが、一人暮らしの場合や家族が自宅にいない場合は、自分で塩をふりかけても問題ありません。

清め塩がない場合は?

習慣の部分でも説明したように、清め塩を葬儀で配るかどうか、本人が清め塩を行うかどうかは、宗派によっても変わってきます。昔からの習慣となっている清め塩を葬儀場で配らないケースも増えているのです。

もし清め塩が配られなかった場合は、次の3つの方法から自分に合ったものを選びましょう。

葬儀に参列する前に、玄関口に清め塩を用意しておく
葬儀に参列する前に玄関口に塩を用意しておくと、葬儀場で配られなかった場合でも清め塩を行えます。玄関口に用意する塩は、普通に売られている食塩でも問題ありません。「絶対に清め塩はしたい!」と考えるなら、葬儀に参列する場合は毎回用意しておいたほうが安心でしょう。

家族に自宅の塩を持ってきてもらう
清め塩は、自宅にある食塩を使っても問題ありません。葬儀場で配られず家族が家にいるなら、自宅で使っている塩を玄関口まで持ってきてもらうのも良いでしょう。

清め塩をしない
清め塩は宗教的な理由から行われる儀式であり、精神世界のものです。絶対に清め塩をしないといけないというルールがあるわけでもないため、あなたが気にしないのであれば「清め塩が配られたら、ふりかける」「配られなかった、気にせずに自宅に入る」という考え方でも問題ありません。

まとめ

以前までは、神道の儀式にもとづき当然のように配られていたお清め塩ですが、最近では宗派ごとの考えの違いなどの影響もあり、配られないことも増えています。お清め塩の使い方、帰宅後のやり方は難しいものではありません。

お清め塩をするかどうかの判断は、最終的には本人の気持ちに委ねられます。「宗派の考えにもとづいて、お清め塩は使う」「なんとなく気になるから、お清め塩は使いたい」という人は、これを機に使い方を覚えておくと良いでしょう。



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