四十九日法要とは?当日の流れと準備を詳しく解説
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四十九日法要とは?当日の流れと準備を詳しく解説

2019年02月18日(月)4:17 PM

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葬儀と初七日を済ませた後に行う法事として四十九日法要がありますが、どんな行事なのかご存知でしょうか。
四十九日の法要を行うにあたり、どんな手順を踏んでいけば良いのか、四十九日法要を行う意味・案内状の出し方・流れについて説明します。

四十九日とは?法要は何をする?

そもそも四十九日とはどんな法要なのか、どんな意味があるのか、まずはここから見ていきましょう。

・四十九日とは?


仏教では、死後、三途の川を渡り切るまでには49日もの日数がかかると説いています。
亡くなってから49日経つと、極楽浄土に無事に着くことができると言われているのです。
つまり、四十九日は故人が成仏する日だと仏教では考えられているのです。

葬儀・初七日の後の法要は四十九日ですが、初七日から四十九日法要の間にも、7日ごとにお寺の住職がお経をあげます。
仏教の世界では、簡単に極楽浄土にたどり着くのではなく、7日ごとに裁判が実施されるのです。
四十九日は裁判の判決日とも考えられます。
仏教では四十九日までの間は忌服期間とみなし、「忌中」として喪に服することになります。四十九日を過ぎると「忌明け」となります。ただし、神式では忌服期間は50日後が忌明けとなります。

・法要と法事の違いは?


「法要」とよく似た言葉「法事」、この2つの言葉の意味の違いについてご存知でしょうか。
法要とは追善供養のことを言い、遺族が亡き人を偲び、冥福を祈ることを言います。
仏教では葬儀の後の最初の法要を初七日と言い、四十九法要の次を百か日法要と言います。法要は、一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌と続き、「回忌」には奇数がつきます。

「法事」は、法要とほぼ同じ意味で使われる言葉ですが、法要は厳密には仏教の儀式のことを指します。法事はこれも含めて、遺族とともに法要の出席者と会食をすることを総称した呼び方です。

・四十九日の正しい数え方は?


法要は四十九日を過ぎてからも百か日・一周忌・三回忌と続きますが、仏教では亡くなってから百か日にあたる日までの間は、亡くなった日を1日目と数えます。
厳密には、四十九日は亡くなってから四十九日後ではなく、亡くなった日も含めて四十八日目となります。
しかし、実際に四十九日の法要を執り行う場合、遺族や参列者の都合などを考慮する必要があります。
必ずしも四十八日目に四十九日法要を行わなければならないといった決まりはありません。

・四十九日に何をするのか?


四十九日には儀式として、お寺の住職による読経が執り行われます。
また、この日に納骨の法要が行われるのが一般的です。
しかし、遺族が「まだ納骨をしてほしくない」と希望する場合もあります。
納骨は必ずしも四十九日までに行わなければならないといった決まりはありません。
さまざまな事情により、この日に納骨をしない場合、一周忌か三回忌までには行うのが一般的です。
お寺の儀式としての法要が終わった後は、食事会を開いて生前の思い出話をして亡き人を偲びます。
新たに仏壇を購入した場合や買い替えた場合、白木位牌から本位牌に変わった場合は、四十九日法要と合わせて開眼法要が行われます。

・四十九日のマナーとして


本来なら故人亡き後、四十九日にあたる日に「四十九日の法要」行うのが理想的です。しかし、遺族や参列者の都合を考慮する必要があります。
平日に執り行うのは仕事の都合などにより難しい面もあります。
土・日・祝日を選んで法要を行う場合、四十九日にあたる日よりも遅れないように注意する必要があります。
仏教の世界では、法要の日は送らせてはいけないという決まりがあります。
四十九日は「忌日」であり、四十九日法要が終わるまでは「忌明け」にならないのです。

結婚式の日取りを選ぶのに、大安吉日または友引の日を選ぶことにこだわる傾向がありますが、葬儀は友引の日を選ぶのはタブーとされています。
しかし、初七日や四十九日以降の法要については、すでに亡くなった後ですからとくに暦を気にする必要はありません。

四十九日法要の案内状の出し方

・四十九日法要の案内状を送る時期は?


近年は四十九日法要を身内だけで済ませる人も増えてきましたが、故人の親族や知人を招くのが一般的です。
招待する相手がいるわけですから、案内状を送る時期にも相手への配慮が必要です。
法要の場合は1か月前に送るのが一般的です。

親しい間柄の人に手紙やはがきを書いて送る場合、横書きにする人も多いですが、法要の案内状を送る場合は、宛名と差出人は縦書きにするのが基本です。

案内状は、白い無地の封筒に案内状と返信用のはがきを同封するか、往復はがきで送ります。
いずれにしても、四十九日法要の出欠について、相手からの返信を待たなければなりません。返信の期限は法要の日の2週間前を目安にしておけば、食事や引き出物の手配にも十分にゆとりが持てます。

四十九日の法要の案内状を郵送する際に、郵送料はすべて施主側の負担となります。
封書で送る場合は、可能であれば弔事用の切手を貼って出すと良いでしょう。

見出し3:四十九日法要当日の流れと挨拶

四十九日法要当日の流れについて、宗教や地域性や風習などにより、さまざまな違いがあります。
ここでは一般的な四十九日法要の流れについてご説明しましょう。

・お経と焼香


法要は自宅またはお寺で行われるのが一般的です。
遺族と参列者が集い、僧侶の入場を待ちます。
その後、僧侶がお経を読み、途中で焼香するように合図があり焼香を行います。
焼香の順番は、故人との間柄が深い人から先に行います。
宗派によっては、焼香の後に僧侶が話をすることもあります。
四十九日の法要にかかる時間の目安は、宗派によりますが1時間程度です。

・納骨式について


納骨式を行う場合は、お墓に出向いて納骨式が執り行われます。
納骨式はほんの数分で終わることが多く、その後お墓参りをする流れになります。
四十九日に納骨式やお墓参りをしない場合は、読経と話までで法要は終わり、会食をします。

・食事会をする


四十九日の法要が終わった後は、食事会を開くのが一般的です。
食事をする前に施主(故人の遺族の代表者)から参列者に対して挨拶をします。

食事会の前の施主の挨拶では、遠方から来てくれたことに対する感謝の気持ちを伝えます。
また、故人の思い出話など、身近なエピソードを取り上げるのも良いでしょう。
法要を済ませるまでの間は、遺族も参列者も少し固い雰囲気になりがちです。
参列者に対して、緊張感をほぐせるように労いの言葉をかけると良いでしょう。
食事会が終わる時にも、最後の締めとして施主からもう一度、挨拶の言葉を伝えます。

・参列者に引き出物を渡す


食事会が終わると、四十九日の法事は完了となります。
食事の後、参列者が帰る前に引き出物を忘れないように持って帰ってもらいましょう。
引き出物は四十九日法要の参列者へのお礼と感謝の品です。

四十九日法要お布施の書き方

四十九日法要のお布施の書き方とマナーについて解説します。

・お布施とは何か?


お布施とは、僧侶へのお礼として渡すお金のことを指す仏教用語です。
また、戒名をつけてもらうお礼のお金も含まれます。
お布施は、封筒に入れて僧侶に手渡しするのが一般的です。

・お布施の表面の書き方のマナーは?


通常、僧侶にお布施を渡す時は白い封筒にお金を入れて、表面には「お布施」と書きます。
しかし、仏教における四十九日法要では「お布施」の他にも別の言葉が使われることもあります。
「お布施」の代わりに「御読経料」という言葉を封筒の表面に書くこともあります。
この他には「御回向料」という言葉を使うこともありますが、「僧侶が供養をしてくれたことへの感謝とお礼の気持ち」を表すものです。
もちろん、読経も供養のひとつですから、「御回向料」と書いても構いませんが、宗派によっては「御回向料」という言葉が使われない場合もありますので、「お布施」と書いたほうが無難です。

四十九日法要と香典返しの準備

四十九日の法要が終わると同時に「忌中」から「忌明け」となりますが、その後にもやるべきことがまだあります。
四十九日法要の後に行うべき準備として、香典返しがあります。
香典返しは絶対にしなければならないといった決まり事はありませんが、古くからの慣習として今も根強く残っています。

香典返しにふさわしい時期は、仏教では四十九日の忌明けの時期とされています。
しかし、宗派によってもさまざまな違いがあります。
神式では四十九日に相当する神事として五十日祭の日を迎えると忌明けとなります。

・香典返しの金額の目安・品物は?


香典返しの金額の目安は、参列者からいただいた香典の金額の半額です。
結婚式の引き出物を選ぶ場合は、形に残る品物を選ぶのが普通ですが、香典返しは形が残らない物を贈るのが一般的です。
「不祝儀を残さないように」という価値観が根付いています。

香典返しの品として、お茶や食品類を選ぶのがもっとも無難でしょう。
ただし、生鮮食品を贈るのはタブーです。
できるだけ早めに消耗される品を選びます。
商品券や図書カードなどは金額が相手に知られるので、香典返しにはふさわしくありません。
相手の好みを把握するのは難しいため、近年は法事用のギフトカタログを利用する人も増えています。
香典返しの熨斗(のし)の書き方は、仏式では「満中陰志」「志」と書くのが一般的です。

まとめ

四十九日法要について、案内状の出し方・当日の流れ・お布施の書き方・香典返しなどについて解説しました。
宗教や地域性、古くから根付いた慣習などにより、四十九日法要の仕方についてもさまざまな価値観の違いがあります。
しかし、もっとも大切なことは故人を偲ぶ気持ちと法要に参列する人への感謝と思いやりの心です。
どうすれば参列者に満足してもらえるかを意識しつつ、法要を執り行いたいですね。



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